小売物価統計調査 インスタントコーヒーの小売価格(第3回)

小売物価統計調査 インスタントコーヒーの小売価格(第3回)

インスタントコーヒーの小売価格

小売価格の分散が大きい

 ここまでTableau Prepの操作に終始してきましたが、遂に小売り価格の分析を開始します。さっそく、結論ですが、都市別インスタントコーヒーの小売価格(100gあたり単価)になぜこれほどの違いがあるのでしょうか。

 小売価格が最も高い堺市が1,116円、最も低い那覇市は673円です。インスタントコーヒーは一般的にスーパーマーケットで購入するものあろうし、よく特売の目玉商品とかにつかわれる商材です。インスタントコーヒーメーカーも2・3社が主力を形成しているといったところでしょうか。言い方をかえると、インスタントコーヒーは日本全国どこででも、同じようなメーカーのものが販売されている商材です。
<箱ヒゲの結果>
ヒゲの上端:1,116
上部ヒンジ:942
中央値:856
下部ヒンジ:798
ヒゲの下端:673
ヒゲの上端÷ヒゲの下端:166%(価格差は443円)

地域に特徴がある

 ハイライト表をみるとトップの堺市からずっと西日本の都市が並んでいます。東日本の都市は16位の相模原市が最高位です。マップへプロットすると一目瞭然です。小売価格が高い都市が関西から山陽・山陰、四国に集中していることがわかります。一般的に東京を中心に関東は物価が高いというイメージがあるのですが、インスタントコーヒーについてはあてはまらないのです。

ほかの品目

 インスタントコーヒーのように日本全国に流通している品目をマップへプロットしました。

 カップ麺とヨーグルトです。どちらもはっきりとした傾向はないようにみえます。また、最高小売価格と最低小売価格の差がインスタントコーヒーと比較するとかなり小さい。
<ヒゲの上端÷ヒゲの下端>
カップ麺:120%(価格差は27円)
ヨーグルト:131%(価格差は44円)
 インスタントコーヒー小売価格とカップ麺小売価格、ヨーグルト小売価格の散布図です。はっきりと相関はありません。

思い当たるところ

 ぱっと浮かぶインスタントコーヒーメーカー
N社(ゴールドブレンドとか):本社が兵庫県神戸市
U社(ザ・ブレンドとか):本社が兵庫県神戸市
A社(ブレンディとか):本社は東京であるが、発祥(工場)は兵庫県伊丹市
 コーヒーが日本にはじめてはいってきたのは長崎、実際に飲用がひろまったのが神戸らしいです。だから主力コーヒーメーカーは神戸かその周辺にある。神戸から関西一円にコーヒーが広まったから、関西人はコーヒーに強いこだわりをもっている。コーヒーメーカ各社が販売する商品のなかでも最高ランクの品を購入する。だから小売価格が高い。あくまで推測です。

家計調査データ

データ出典

政府統計の窓口、統計で見る日本
家計収支編 → 二人以上の世帯 → 詳細結果表 → 月次 → 2019年5月
<品目分類>1世帯当たり1か月間の支出金額,購入数量及び平均価格
4-1
都市階級・地方・都道府県庁所在市別
二人以上の世帯・勤労者世帯・無職世帯・二人市別

 都市は、都道府県庁所在市と政令指定都市があります。はじめのデータのように人口15万人以上ではないので完全に一致しませんが使えます。品目は食料品に限らず全600以上掲載されています。宇都宮市と浜松市がぎょうざの消費量を競っているもとデータだと思います。

消費額と比較

 家計調査の品目にインスタントコーヒーがないためコーヒーで分析します。小売価格が高ければ商品量が同じでも消費額はより高くなるはずです。

 小売物価統計調査で上位にある5都市を赤色にしています。消費額との相関では堺市・高松市が小売価格が高く消費額も高くなります。ただし全体として小売価格と消費額は無相関です。ちなみに消費額一位は京都市です。
 購入頻度はどうでしょうか。小売価格が高ければ購入頻度は減少する傾向にあると思います。実際に傾向線は右肩下がりになりました。しかし、相関を認めることはできません。

小売物価統計調査に戻る

 小売物価統計調査データへ戻って、インスタントコーヒー小売価格と関係がありそうな品目を探すことにしました。何か発見があるかも?
 R2が高い品目をいくつか発見しました。魚介漬物、酢、緑茶です。魚介漬物とは、しめさば・西京漬け(魚のみそ漬け)・松前漬けなどらしいです。魚介漬物とインスタントコーヒーの関係?思いつきません。緑茶とは負の相関がややあるようです。これは何となく理由がありそうに感じます。

相関発見方法


 ところで、相関がありそうな品目をどのようにして探したのかというと、恥ずかしながら手作業です。
 列シェルフへインスタント―コーヒー、行シェルフへその他のメジャーをドロップします。品目は231あるのでインスタントコーヒーを除く230行の散布図ができます。もっとスッキリと相関を発見する方法はあります。今回は品目をメジャーに設定したのでできませんでした。

 相関の高低を発見する手法は次回投稿する予定です。
>小売物価統計調査 インスタントコーヒーの小売価格(第2回)
>タブロー 相関の高低
>小売物価統計調査 インスタントコーヒーの小売価格(第2回)