リレーションしたテーブルからピボットグラフを作成する方法

リレーションしたテーブルからピボットグラフを作成する方法

さらばVLOOKUP!リレーションテーブルからピボットグラフを作成する方法、新規メジャーを作成する方法などについて解説しています。

ピボットグラフ

データについて

<データ出典>
政府統計の総合窓口「e-Stat」(https://www.e-stat.go.jp/)
商業・サービス業>商業動態統計調査>時系列データ>
コンビニエンスストア商品別販売額等及び前年(度、同期、同月)比
オープンデータですので上のリンクからダウンロードできます。

ピボットグラフを挿入
データは前回の投稿をつかいます>エクセル形式のオープンデータを活用する基本-クロス集計形式データを分割してリレーションする方法

 新規シートを追加します。
・「挿入」タブ
・「ピボットグラフ」をクリックします。

データを選択します。

 窓が開きます。
・「外部データソースを使用」のラジオボタンをチェック
・「接続の選択」をクリックします。

窓の内部にはタブが2つあります。

 窓が開きます。
・「テーブル」のタブをクリックします。
・「2つのテーブル」キューブ型のアイコンを選択
・「開く」をクリックします。

基本的なグラフ
グラフを描画するエリアは、移動・拡縮できます。

 テーブル名が表示されます。
・テーブル名の左側にある白三角形をクリックします。
 テーブル内のデータフィールド(データ列)が開きます。

軸を設定します。

<テーブル「Establishments」>
・YYYY/MM(年)をチェック
・自動的に「軸(分類項目)」へ追加されます。
 自動的に追加されないときは、ドラッグしてドロップしてください。

シンプルな手順で描画できます。

<テーブル「Value」>
・Value(百万円)をチェック
・自動的に「Σ(値)」へ追加されます。
 自動的に追加されないときは、ドラッグしてドロップしてください。

 たちまち完成しました。

ピボットグラフの操作

系列ごとに表示する
ドラッグ&ドロップします。

<テーブル「Value」>
・「category」を「凡例」へドラッグ&ドロップで追加します。
 チェックを入れるだけの操作では「軸」へ追加されることがあります。

グラフを変更します。

・グラフエリアを右クリック
・「グラフの種類の変更」を選択します。

categoryを積み上げます。

・「縦棒」から
・「積み上げ縦棒」を選択します。

積み上げ棒グラフ
グラフを変更

 折線にしてみます。

category別折れ線グラフ
二重軸グラフ
フィールドの削除

 categoryを削除します。方法は2通りあります。
・ドラッグ&ドロップで戻す方法
・右側の黒い▼をクリックし、「フィールドの削除」を選択する方法

テーブル「Establishments」の「YYYY/MM」の横軸へテーブル「Value」のメジャーをプロットすることができます。

 categoryを削除して、テーブル「Establishments」のEstablishments」(店舗数)を「Σ(値)]へ追加します。

 現在のグラフは
・横軸=テーブル「Establishments」の「YYYY/MM」
・グラフ青線の値=テーブル「Value」のValue」(カテゴリ売上高の合計)の年間合計
・グラフオレンジ線の値=テーブル「Establishments」の「Establishments」(店舗数)の年間合計

ポイントは、
テーブル「Establishments」の「YYYY/MM」の横軸へテーブル「Value」のメジャーをプロットすることができることです。
 これがリレーションのメリットです。

グラフを二重軸へ変更します。

・グラフエリアを右クリック
・「グラフの種類の変更」を選択します。

お好みの形状を選択してください。

・「組み合わせグラフ」
・どちらかのメジャーを「集合縦棒」
・一方のメジャーを「折線」
・「第2軸」をチェックした軸が右側の軸になります。

スケールの表示形式変更

・スケールを右クリック
・「軸の書式設定」を選択します。

 軸の書式設定が開きます。
・グラフのアイコンをクリック
・「表示形式」(折りたたまれているときは三角を押してください)
・「カテゴリ」のドロップダウンのなかから「数値」を選択します。

集計方法の編集

値の集計方法を変更する
店舗数の値が妙だ

 Establishments(店舗数)の値が70万とかになっています。

 グラフの横軸は「年」です。ここがポイントです。

データの合計と平均

 Establishments(店舗数)の値を月別で確認すると5万6千中盤の値で推移しています。
 12か月を合計すると「679,003」です。

 グラフの横軸が「年」ということは、グラフの値は「年」の合計値を示すことになります。つまり、横軸に従い表計算をした合計値がグラフへプロットされるしくみになっています。

 もちろん、横軸を「年月」に設定すればデータ表通りの値になります。

グラフのデータポイントへマウスオンすると値を確認することができます。

 2109年の合計は「679,003」、データの12か月合計値と一致しています。

集計方法を変更します。

・「Σ(値)」にある「Establishments」の▼三角をクリック
・「値フィールドの設定」を選択します。

デフォルトの」集計方法は「合計」です。

 窓が開きます。
・「集計方法」タブ
・「平均」を選択
・OKで窓を閉じます。

値はデータ表の平均と一致しています。

 表示が「平均」になっていれば完成です。

集計方法「平均」とは
2019年のデータ

 2019年のデータは12か月あります。
・平均=値の12か月合計÷12

2020年のデータ

 2020年のデータは10か月です。
・平均=10か月合計÷10

結論は、
・平均=メジャーの行の値の合計÷メジャーの行数

計算メジャーの作成

新規メジャー作成

 現在のデータ表にあるメジャーは、
・テーブル「Value」の「Value」(カテゴリ売上高の合計)
・テーブル「Establishments」の「Establishments」(店舗数)
 これら2メジャーです。

 既存のメジャーから新規メジャーを新規作成します。
 作成するのは、
・1店舗あたりの売上高=売上高÷店舗数

メジャーを新規作成

・テーブル名を右クリックします。テーブル「Value」、テーブル「Establishments」のどちらでも構いませんが、今回はテーブル「Establishments」で実践します。
・「メジャーの追加」を選択します。

通常のエクセルシートはセル計算ですが、テーブルではカラム(列フィールド)計算になります。

 窓が開きます。
 テーブル「Establishments」を右クリックしたので「テーブル名」は「Establishments」になっていると思います。(ドロップダウンから選択できます)
・「メジャーの名前」を入力します。
・必要に応じて「値の説明」を入力してください。

#数式の書き方
SUM('テーブル名'[メジャーA])/AVERAGE('テーブル名'[メジャーB])

#今回の数式
=SUM('Value'[Value (百万円)])/AVERAGE([Establishments])

 数式をタイプします。

・「SUM(」のあたりまでタイプすると候補カラムの窓が開きます。
・’Value'[Value (百万円)]をダブルクリックします。

入力をアシストしてくれるので助かります。

・「AVERAGE(」のあたりまでタイプすると候補カラムの窓が開きます。
・[Establishments]、Establishments[Establishments]どちらかをダブルクリックします。
 テーブル名でテーブル「Establishments」を指定しているので、カラムのテーブル名の部分(Establishments)は省略できます。’ ‘で囲まれるテーブル名は、あってもなくても構わないということです。

数式が正しければ画像のようなメッセージが表示されます。

数式が完成したら
・「DAX式を確認」をクリックします。
 画像のようなメッセージが表示されれば成功です。あくまでメッセージは、数式そのものの正誤をあらわすものです。

新規メジャーをグラフへ追加

・店舗数を示す「平均/Establishments」を削除します。

・新規メジャーを「Σ(値)」へ追加します。

組み合わせグラフ

・グラフを二重軸へ変更すると完成です。

タイムライン
タイムラインは、日付を含むデータのとき使用できます。

 1997年と2020年のデータが12か月分ないので、タイムラインを挿入してグラフから除外します。
・「分析」タブ
・「タイムラインの挿入」をクリックします。
・軸に設定しているテーブル「Establishments」の「YYYY/MM」をチェックします。

タイムラインの設定変更

 設定が「月」になっていたら
・「月」の横の▼三角をクリック
・「年」へ変更します。

年を選択

 棒状のスケールをクリックして、グラフへ表示したい「年」を選択します。

タイムラインの弱点

 今回のデータ期間は24年です。
 このような長期間データのときタイムラインですべての「年」を表示することが難しくなります。操作性もイマイチです。

 そのようなときは、グラフエリアの左下の
・「YYYY/MM」をクリックします。

フィルターする方法

 フィルターが開きます。フィルターを操作します。

近似曲線を追加
近似曲線を追加

・グラフの+マークをクリック
・開いた窓の「近似曲線」をクリックします。

メジャーを選択します。

・近似曲線を追加したいメジャーをクリック
・OKをクリックします。

近似曲線の書式設定

・近似曲線を右クリック
・書式を設定します。

完成形

 これで完成です。