普通貿易統計 輸出 HSコード

普通貿易統計 輸出 HSコード

サンプルデータ付き!普通貿易統計の「HSコード」の構造について解説しています。

普通貿易統計品別国別表

データ出典

政府統計の総合窓口 e-Stat
https://www.e-stat.go.jp/
普通貿易統計>貿易統計_全国分>品別国別表>輸出>月次>2019年12月
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00350300&bunya_l=16&tstat=000001013141&cycle=1&year=20190&month=24101212&tclass1=000001013180&tclass2=000001013181&result_back=1
  「2019年12月分 品別国別表 (輸出 1-12月:確定) 15部 72-83類」のCSVを使用します。

CSVファイルデータ

 CSVを開きます。
赤がディメンション(項目)
オレンジがメジャー(Σ)

メジャー(Σ)

まず、G列から右のメジャー(Σ)を解説します。年合計と月別の数量合計が2列、金額合計が1列ああります。(12か月+年合計)×3列の構成です。
・G列「Quantity1-Year」とH列「Quantity2-Year」
いずれも数量をあらわします。「Quantity1」の単位が「Unit1」、「Quantity2」の単位が「Unit2」です。「HS」ごとに「Quantity1」か「Quantity2」のいずれかに数値が入っています。

I列「Value-Year」
金額です。単位は千円です。

ディメンション(項目)

A列「Exp or Imp」
輸出・輸入の別をあらわします。
1=輸出
2=輸入

B列「Year」
年をあらわします。年は1~12月です。年度ではありません。

D列「Country」
国・地域のコードです。国・地域名はありません。

E列「Unit1」とF列「Unit2」
「Unit1」は「Quantity1」の単位、「Unit2」は「Quantity2」の単位です。

C列「HS」
これが今回のテーマ、いわゆる商品コードです。最大の問題は、コードはあれども商品名がない!

HSコード表

関税のホームページにある


出典:税関ホームページ
https://www.customs.go.jp/yusyutu/index.htm
輸出「HS」の商品名が何であるのかをこちらのサイト「輸出統計品目表」で調べることができます。輸入「HS」は別のサイト「輸入統計品目表(実行関税率表)」に掲載されています。

「輸出統計品目表」は年に何度か更新されています。2017年以降は1月1日版と4月版のように年間2回の更新がなされています。
更新のタイミングで使用されない「HS」が削除され、新規「HS」が追加されています。確認した限りでは、同一「HS」の「品名Discription」が書き換えになっているようなことはないようです。
JANコードで例えると、「焼きそばUFO」のコードが、あるときから「焼きそばUFO大盛」になっているようなことはなく、焼きそばUFOが廃版になると削除され、「焼きそばUFO大盛」が新発売になると新規コードが発行されるような感じです。

データ

 ページを進んでいくと「輸出統計品目表」があります。画像は、第15部第72類の「輸出統計品目表」です。残念ながらエクセルのようなデータテーブルはなくHTMLの表です。

「番号H.S code」の列にある数字に含まれる「.ピリオド」を除いた6ケタの数字に右の3ケタ数字をくっつけた9ケタ数字が「HS」です。
「720110000」は「- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%以下のものに限る。)」です。この表をスクレイピングしてエクセルとかに貼り付けて整理すればデータテーブル化できそうです。
「720229000」はどうでしょうか?「-- その他のもの」です。では、「-- その他のもの」とは、何のその他のものなのでしょうか?

輸出「HS」と「品名Discription」だけのデータテーブルだと、何のその他のものなのかがわかりません。例えば、「緑色のもの」と記載されたものが、野菜なのか、靴下なのか、自動車なのか、わからないわけです。

HSコードの構造

「部」と「分類」

  「HS」には「部」と「分類」があることがわかります。「部」は1~21まで、「分類」は1~97まであります。
  第15部大72類を例にします。
  「HS」の左2ケタ数字は「分類」の数字と一致します。「分類」の数字から「部」を導き出すことも可能です。

「.ピリオド」を除く左4ケタが「分類」よりも下の階層を示す数字であることもわかります。左4ケタを「分類_Lv.0」と定義します。
「7220」の「分類_Lv.0名」は、「ステンレス鋼のフラットロール製品(幅が600ミリメートル未満のものに限る。)」です。

分類_Lv.1

  「.ピリオド」を除く左5ケタがさらに下の階層を示す「分類_Lv.1」です。
72201=「- 熱間圧延をしたもの(更に加工したものを除く。)」
72202=「- 冷間圧延をしたもの(更に加工したものを除く。)」
画像のように「H.S code」が空欄になっているところがあり、やっかいですが・・・

分類_Lv.2

  「.ピリオド」を除く左6ケタがさらに下の階層を示す「分類_Lv.2」です。
722011=「-- 厚さが4.75ミリメートル以上のもの」
722012=「-- 厚さが4.75ミリメートル未満のもの」

分類_Lv.3

 「.ピリオド」を除く左6ケタと右欄にある3ケタ数字の左2ケタをドッキングしたHSの左8ケタが最終階層「分類_Lv.3」です。
*左から7ケタが「分類_Lv.3」になっていて、左から8ケタが「分類_Lv.4」になっていることもあります。
72201201=「--- 発生品」
72201209=「--- その他のもの」

HS

 「722012094」は、
【部】卑金属及びその製品
【分類】鉄鋼
【分類_Lv.0】ステンレス鋼のフラットロール製品(幅が600ミリメートル未満のものに限る。)
【分類_Lv.1】- 熱間圧延をしたもの(更に加工したものを除く。)
【分類_Lv.2】-- 厚さが4.75ミリメートル未満のもの
【分類_Lv.3】--- その他のもの
【HS】---- ニッケル系(ニッケルの含有量が全重量の0.6%を超えるものとし、その他の成分を含有するかしないかを問わない。)

マスタデータ化

 「分類」~「分類_Lv.2」までをマスタデータ化します。「部」を追加して完成です。
「分類_Lv.3」まで階層を細分化する必要はなさそうです。実際の分析に使用して有用性を感じるのは「分類_Lv.0」までです。
 「2019年12月分 品別国別表 (輸出 1-12月:確定) 15部 72-83類」の「HS」とリレーションすると、
「部」
「分類」
「分類_Lv.0」
「分類_Lv.1」
「分類_Lv.2」
これらの5階層で分析が可能になります。

データについて


<ヘッダーとデータ2行サンプル>

部コード,部名,分類コード,分類名,分類コード_Lv.0,Discription_Lv.0,分類コード_Lv.1,Discription_Lv.1,分類コード_Lv.2,Discription_Lv.2,HS,Discription_HS<br>
15,卑金属及びその製品,72,鉄鋼,7201,銑鉄及びスピーゲル(なまこ形、ブロックその他の一次形状のものに限る。),72011,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%以下のものに限る。),720110,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%以下のものに限る。),720110000,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%以下のものに限る。)<br>
15,卑金属及びその製品,72,鉄鋼,7201,銑鉄及びスピーゲル(なまこ形、ブロックその他の一次形状のものに限る。),72012,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%を超えるものに限る。),720120,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%を超えるものに限る。),720120000,- 非合金銑鉄(りんの含有量が全重量の0.5%を超えるものに限る。)
基本項目

ファイル形式:テキスト (.txt)
文字コード:Unicode (UTF-8)
ファイルサイズ:177.67KB
ウインドウズのメモ帳で開くことができます。
*すべての列を文字列に変換してください。
(テキストファイルをエクセルへ変換する方法)
データ形式:クロス集計形式
(データ形式について)
列数:12
行数:448 (ヘッダー行を含む)

基本項目
部コード2ケタ(データは第15部)
卑金属及びその製品
分類コード 2ケタ (データは第72類)
分類名鉄鋼
分類コード_Lv.0HSの左4ケタ
Discription_Lv.0対応した品名
分類コード_Lv.1HSの左5ケタ
Discription_Lv.1対応した品名
分類コード_Lv.2HSの左6ケタ
Discription_Lv.2対応した品名
HS全9ケタ(2015年版~2020年1月1日版まで対応しています)
Discription_HS対応した品名